結露ってなに?
空気中にはもともと「水」が含まれています。
「結露」とは、暖かく湿った空気が冷やされ、空気中の水蒸気が水滴になってしまうことです。よく冷たい水 を注ぐとコップの外側が曇って水滴が付きますが、これも結露の一例です。 同じように、外の気温が低いのに、暖房によっ て室内だけが暖かく湿度が高いと、冷たい外気に影響されやすい壁や窓の内側に水滴がびっしり付いてしまいます。
結露はいろんなところに
特に結露しやすいのが窓
空気中には、水分が“水蒸気”の形で必ず含まれています。この水蒸気、暖かい時は気体ですが、冷えると液体の水に変わる性質があります。たとえば、外気で冷やされた窓の表面に触れると、水蒸気が水に変わります。これが結露です。窓が結露しやすいのは、家の中でも特に冷たくなりやすい箇所だからなのです。
結露をそのままにしておくと、シミやカビ・ダニの発生の原因にもなってしまいます。
人体にも影響が
ダニやカビは湿度70%ぐらい(※1)から盛んに繁殖します。つまり、室内に結露を発生させないように適度な湿度の条件をつくることが、ダニやカビの発生を抑えることにつながるのです。ダニやカビは、ぜんそくやアトピーなどによって健康を脅かす原因にもなりかねません。普段の生活の中で十分に気をつけたいものです。
※1「ASHRAE(アメリカ暖房冷凍空調学会)1985年報告より」
住まいの寿命も縮めてしまう!?
結露が進むと、住まいに使われている建築材料が腐ってしまうことも。悪影響が大きくならないうちに、しっかりと対策を講じておきましょう。
結露を抑えるためには、
室内の水蒸気をできるだけ抑えるような、
日々の暮らし方も大切になってきます。
換気がいちばんのポイント
こまめに換気をして、室内の水蒸気をできるだけ外に逃がすようにしましょう。特に冬場は室外の空気が乾燥しているので、ちょっとの換気でも効果的です。水蒸気の発生を減らすことも大切です。
外が寒くても窓が冷たくなりにくければOK。新築でもリフォームでも対策できます。
結露を抑える第一条件は、住まいを立てる際に、住まいをしっかりと断熱化すること。それによって、外の気温の影響を受けにくくし、建物の保温性を高め、結露を抑えることができるのです。中でも、窓まわりは結露が発生しやすい場所。窓を断熱化することが大きなポイントになります。
結露しにくいのは、こういう窓です
二重構造になったグラスは、普通のグラスに比べて結露が抑えられます。窓も同じ。ガラスを二重にした複層ガラスの窓にしたり、内窓を取りつけて二重窓にすることで、熱を伝えにくい空気層が生まれ、外が寒くても、室内側では結露が発生しにくくなります。またアルミサッシではなく熱を伝えにくい樹脂フレームなら、さらに結露の発生を減らせます。
ガラスを二重構造にした樹脂窓
樹脂の内窓を取りつけて二重窓に
結露の発生がこんなに違います
冷え冷えゾーンの解消にも効果があります
窓を断熱化すると、結露軽減はもちろん、室内の寒い場所を減らすことにもなります。健康的な暮らしを送ることができ、冷暖房コストの節約にもなります。長い目でみても、いろいろなメリットがあるのです。